科学世界からほつれを通ってファンタジー世界へ転移した迷い人。 竜喰みの生息地である沼へ落ち、知らないうちに寄生された。 本来の竜喰みが生体に寄生した場合、脳にも触手を伸ばし思考までを乗っ取る。 しかしこのケースでは寄生した体が異世界のものであったため、完全に融合できず中途半端な状態になった。 普段の記憶や思考は人間のものだが、食欲や繁殖欲など本能に近い部分では触手に思考を乗っ取られることがある。 しばらくは触手が勝手に動かないよう制御するのにも苦労したようだが、後に完全に人間の意思で触手を動かせるようになった。

◆希壱の体関連

元の内臓は寄生時に全て溶かされ、腹腔の中身は存在しないので呼吸をしていないし鼓動もない。ただし触手自身のエネルギー補給のため食事や睡眠は必要。 核は移動可能で、その時ある場所に手を当てると脈動が感じられる。 排泄は溶け残った骨や消化出来ない部分を固めて腹部の開口部から吐き出すような形。元々ある排泄のための器官は使われていない。 寄生している触手が泥の中に住むものなので、体温は低く周りの気温によって変化する。基本的に丈夫だが暑すぎる環境は苦手。 人間の口には味覚がない。触手の方も感覚は鈍く、かなりおおざっぱな味しかわからない。

◆捕食行動

腹腔の中に直接食物を取り込み、開口部をぴったりと閉じた後消化液を分泌し溶かして吸収する。獲物が大きすぎる場合は触手を突き刺して中身を吸うことも出来るが、その場から動けなくなる上に吸収できない部分が増えるので基本的にはしない。 触手の表面は保護粘液で覆われており、自分の消化液では溶けない。 大量の食事を必要とするが大量の水も必要。 どちらもある程度食い溜め、飲み溜めができる。 当然だが取り込んだだけの重さが増えるが、不思議なことに体積はあまり変わらないようだ。

希壱に寄生した個体に限っては異世界人の肉体に寄生したせいか元の性質から変化している。 燃費が非常に悪い代わりに、能力が上がり素早く筋力も強くなっている。

◆攻撃手段

触手で殴る、突き刺す、絞めるなど。 再生力は強いので切り落とされてもすぐに再生する。 消化液を飛ばして攻撃することも可能だが、見た目がグロい。 魔法耐性があるが、魔法は一切使えない。